【山田健登・原 貴和・持田悠生・塩田一期・富本惣昭・大友 海】ミュージカル『テニスの王子様』4thシーズン Dream Live 2024 ~Memorial Match~【インタビュー&グラビア】

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ミュージカル『テニスの王子様』4thシーズン Dream Live 2024~Memorial Match~(以下、「ドリライ」)の東京公演が、2024年5月31日(金)から6月2日(日)まで有明アリーナにて行われる。
テニミュシリーズ20周年の締めくくりとして開催される本公演は、2020年9月からスタートしたミュージカル『テニスの王子様』(以下、『テニミュ』)4thシーズンにとって初となるライブイベントであり、本イベントをもって青学せいがくキャストは『テニミュ』4thシーズンを卒業する。

「Sparkle web」では青学せいがくの3年生を演じる、手塚国光 役の山田健登、大石秀一郎 役の原 貴和、不二周助 役の持田悠生、乾 貞治 役の塩田一期、菊丸英二 役の富本惣昭、河村 隆 役の大友 海にインタビュー。
これまでの公演の振り返りから、チームとして切磋琢磨してきたお互いの思い出、思わず胸が熱くなるエピソードが次々と飛び出す座談会となった。

やまだ・けんと(写真左から3番目)
5月29日生まれ、長崎県出身。最近の主な出演作に、ミュージカル『テニスの王子様』4thシーズン(手塚国光 役)、ミュージカル『新テニスの王子様』(手塚国光 役)など。男女混声ボーカルグループ「Love Harmony’s, Inc.」のメンバーとしても活動中。X(Twitter)

はら・たかかず(写真右から3番目)
12月9日生まれ、山口県出身。最近の主な出演作に、ミュージカル『テニスの王子様』4thシーズン(大石秀一郎 役)、Uzume第9回公演『あの夏の飛行機雲』-永南高校バスケットボール部-。また、舞台『BURNS FAMILY』、Uzume第12回公演『あの春は、いつまでも青い-永南高校バスケットボール部-』への出演を控える。X(Twitter)

もちだ・はるき(写真左から2番目)
7月13日生まれ、埼玉県出身。最近の主な出演作に、ミュージカル『テニスの王子様』4thシーズン(不二周助 役)、Stray City シリーズ「Club キャッテリア」(ソマリ 役)など。2024年8月1日より、Stray City シリーズ「Club ドーシャ」(ソマリ 役)への出演を控える。X(Twitter)

しおた・いちご(写真右から1番目)
12月22日生まれ、東京都出身。最近の主な出演作に、ミュージカル『テニスの王子様』4thシーズン(乾 貞治 役)など。X(Twitter)

とみもと・そうしょう(写真右から2番目)
7月21日生まれ、東京都出身。最近の主な出演作に、ミュージカル『テニスの王子様』4thシーズン(菊丸英二 役)、舞台『Collar×Malice -柳愛時編-』(岡崎 契 役)など。2024年10月5日より、舞台「劇走江戸鴉~チャリンコ傾奇組~」への出演を控える。Instagram

おおとも・かい(写真左から1番目)
6月26日生まれ、三重県出身。最近の主な出演作に、ミュージカル『テニスの王子様』4thシーズン(河村 隆 役)など。X(Twitter)

interview

本公演4作にわたりそれぞれのキャラクターを演じてきました。今改めて感じる各キャラクターについての思いをお聞かせください。

山田:過去のインタビューでもお話ししているのですが、僕はキャラクターとの共通点が無くて。だからこそ、僕に足りないものを全て持っている手塚から教えてもらっている気がしています。楽しかったですし、やりがいがありました。公演をするたびに、このチームの結束力が増していくのを感じていて。みんなが同じ方向を向いた時に出せるパワーはどの学校よりも強いなって思っています。そのチームを率いる部長という立場自体にやりがいを感じていました。

原:僕はなんだろうな……でも、よく言われるのは僕が(大石に)似てる……?

塩田:似てる似てる!

持田:すごい似てる!

一同:(頷く)

原:みんなそう言ってくれるんですけど、でも大石が持っている性格や正義感などは自分に足りないところだったりもするのでずっと尊敬していたし、ことあるごとに原作を読んでは感心していました。だからずっと「大石に近付きたいな」って思いながら演じていましたね。

持田:僕が演じる不二は唯一、青学せいがくでちょっとだけみんなと心の持ちようが違うんです。みんなが全国を目指して「勝ちたい」と思っている中で、そこまで勝ちへの執着が無い。でもそこから立海公演までの間にすごく心境の変化があったので、そこを演じるのがすごく楽しかったです。

塩田:不二と似てるところは?

持田:1個も無いよ! 無いでしょ!? 顔がいいところくらいですよね?(笑)

山田:自分で言うな!(笑)

塩田:乾は努力の塊みたいな存在です。演じる上で例えば「乾だったらグリップはどこで巻き直すんだろう?」とか、「乾だったら部室には何番目に入ってくるんだろう?」みたいなことを色々考えて。「絶対に乾は最初の方だろうな」って思ったので、そこから僕も一番最初に稽古場に入るように意識したりしていました。それに自分自身、ダンスや歌が得意な方ではなかったので、それこそ努力をずっと続けて、少しでも乾という素晴らしい存在に近付けるように稽古に臨んでいましたね。その結果、本当によく喋るようにもなりました。

持田:いや元々でしょ!(笑) でも一期が一番に稽古場に来るのってそういうことだったんだ! 最初の頃は僕が一番だったんです。

塩田:そうだね、最初の頃はもっちーが一番乗りだったよね。

持田:でも知らない内に越されてて。そういうことだったんだ!

富本:僕は菊丸と一緒に成長できたなって感じたエピソードがあります。氷帝公演で菊丸が大石とダブルスを組めなくて、でもその結果成長するという過程があるんですが、僕もそこでメンタルを変えることができたんです。今までは「別に自分ができていればいいや」と思ってたんですけど、「チームなんだから一人じゃダメなんだ」「一つのものをみんなで目指さなきゃいけないんだ」という精神が生まれてきて。「菊丸が成長するんだから僕も成長しなきゃ」と思えたんです。

塩田:でも本当に、惣ちゃんはダンスでも「ここちょっとタイミング違う」とか教えてくれて。

持田:家でも稽古の動画を観て、グループメッセージとかで教えてくれたよね。

富本:そういう意識は僕もみんなから教わったことだったから、ちゃんと恩返ししたいなって思って。

持田:頼りになったよね。ダンスリーダーみたいな感じで。

塩田:ちょっと振りで迷ったりしたら「惣ちゃん!」って。

富本:頼りにされるのは嬉しいです。

大友:河村はラケットを持っている時と持ってない時とで二面性がある役なんですけど、性格も180度違うので、今思うと二人のキャラを演じているみたいな印象で。振り返ると、役者としてすごく良い経験をさせてもらったなと思います。

大友さん自身はバーニング中とそうでない時、どちらが近いと思いますか?

大友:(笑)。どちらかと言えば、持ってない時ですかねー。

一同:あははは!

原:いや絶対そうでしょ! 持ってたら、もう……大変!?

塩田:でもさ、たまにスイッチ入るよね!?

持田:たまにラケット持った状態になるじゃん!? あれ何なの?

大友:なんだろうね? ふざけたくなっちゃう時があるんだよね。昔からちょっと「ふざけたいな」って調子に乗る時があって、それが河村のラケット持った時と重なるのかな?(笑) でも役者個人として、いい経験ができたなと思っています。

これまでの公演を振り返ってみて、お互いの芝居で印象的だったシーンを教えてください。

山田:すごく印象に残っているシーンと言えば氷帝公演で(跡部景吾と)試合している時ですね。試合中にベンチを見る瞬間があったのですが、その時のみんなの顔を鮮明に覚えています。

原:あのシーンはみんな涙流すよ。

塩田:それで言うと僕も、立海公演S(シングルス)3の柳(蓮二)との試合で初めてちゃんとベンチを見た気がします。氷帝公演のダブルスで海堂と組んだ時はベンチを見るという動作をそこまで芝居に入れてなかったから、立海公演のS(シングルス)3で初めてちゃんと見たんだけど、すごくパワーをもらえて!

山田:すごいよね、あれ。

塩田:「今までベンチからめちゃくちゃ熱を込めて応援してきて良かった!」って、そこで改めて思いました。

原:印象的なシーンはいっぱいありすぎるんだけど、氷帝公演で手塚が腕を壊してからも試合を続けるシーン。僕はあの試合がすごく苦しい記憶として残っています。

持田:重かったよね、あの公演は。精神的にきつかったね。

原:めっちゃきつかった。

持田:氷帝公演で言ったら、僕が一番好きなのはタカさんの試合です。

一同:ああ!!

塩田:タカさんのS(シングルス)3ね。良かったね!

大友:良かったですか。

持田:僕はあの試合が一番好きです。

大友:おお! マジで!?

山田:いつもは優しい雰囲気の海が演じるから、より良かったのかな。

持田:のほほんとしている海が熱を込めて演じているところを見て、もらうものがいっぱいあったよね。

大友:いやぁ、ありがたいです。

富本:僕は立海公演かな。試合中(柳生比呂士に)レーザービームを打たれて1回ベンチに戻った時、青学せいがくベンチの「まだまだいけるっしょ」っていう温かい表情、「お前ら信じてるぜ」っていうみんなの顔をめっちゃ覚えてます。

大友:僕は「Best of the best!」という曲の振付が印象に残っています。青学せいがくが手塚を囲んで真ん中に集まる振付があるんですけど、今までの振りの中で一番大好きで。

持田:あれ、ミザンスついた時も衝撃じゃなかった? フォーメーションの変わり方がすごすぎて!

大友:衝撃だったね。青学せいがくが一体になっている感じがすごくするので、大好きなんです。

塩田:そうだね。みんな本当に一番好きな曲だよね。

本当に皆さんで切磋琢磨してきた約3年半だったかと思いますが、今改めて『テニミュ』についてどのような思いを抱いていますか?

山田:やっぱり自分にとっての原点、これからの人生の主軸になるものが『テニミュ』なのかな。それは多分この先も変わらないと思います。『テニミュ』に出られたこともそうだし、このチーム、家族ができたことが自分にとっては大きかったですね。なかなかこんなにも長い時間一緒にいられる友達って少ないじゃないですか。こんな仲間がこの歳になってできると思ってなかったので、本当に良かったなって思います。

原:僕も一緒です。全てにおいて、お芝居、ダンス、歌はもちろん、人間的にも成長させていただきました。どこか崩れていたらこのチームは出来上がってないし、この人たちだからこそ、この青学せいがくがあるんだと思います。『テニミュ』を通していろんな人と出会えたし、『テニミュ』には感謝でいっぱいです。

持田:成長できたというのももちろん、この先の仕事の全てにおいて『テニミュ』を約3年間半やって学んだことが活きるし、『テニミュ』をやっていなかったらその仕事がもらえていない可能性もある。だからこの先の〝全て〟ですね。全て『テニミュ』のおかげです。

塩田:自分たちがオーディションを受けたのってコロナ禍真っ只中で。その中で『テニミュ』4thシーズンを上演する決断をしてくださって、自分を選んでくださったということ、そしてこのメンバーに出会わせてくれたこと、全てが繋がって今、自分がここに立っているということに感謝しています。
『ドリライ』は結構広い稽古場で行っているんですけど、オールキャストで稽古すると本当にパンパンになるんですね。その様子を側から見ると、「僕たち青学せいがくは、いろんな学校と戦ってきて、いろんな成長を遂げてきたんだな」って、最近よく感じるようになりました。歌っている最中に各校を順番に見ていくと、やっぱり戦った時の記憶が本当に鮮明に蘇ってくるし、これはこの先何年何十年経ってもきっと鮮明に覚えているだろうなって思うんです。本当に〝舞台〟というものを教えてくださったのが『テニミュ』なので、これからこの経験を次の仕事や私生活などにも活かせていけたらいいなって思っています。

富本:『テニミュ』は全てにおいて、原点になるんだろうなと思います。『テニミュ』で教わったことはこれからもどんどん活かしていきたいなと思うし、この先も『テニミュ』で習ったことを思い出すんだろうな、チームメイトを思い出すんだろうなって思いますね。あとは……まあ、運命?

一同:(笑)。

富本:ちょっと待って! でも本当に思うんだ! 「Best of the best!」の歌詞にもあるんですよ、「この時代で会えたのは必然の運命さ」って。僕はあの歌詞が好きで、「確かに」って思うんですよ!

原:そうだよ。本当にそう。

持田:僕たちは『テニミュ』をやるために生まれてきてるから。

富本:青学せいがくメンバー、そして『テニミュ』4thシーズンで出会えたカンパニーの皆さん、お客さんも含め、全部「運命だったんだな」って。そう思える大事な人たちに出会えて良かったです。

大友:もちろん技術的にも人間的にも成長できた部分はたくさんあるんですけど、やっぱり一番は仲間ができたことが、この先生きていく上で大きいのかなと思っています。自分の強いところも弱いところも、全部さらけ出して歩んできた仲間に出会えたこと。この先卒業して一人で歩んでいく中で、困った時にも「何かあったら、みんなに相談すればいいかな」って思える存在ができたことが、一番大きな部分なのかなと思います。

青学せいがくとして『テニミュ』4thシーズンの卒業を控えた今、思うことはありますか?

塩田:それこそ『テニミュ』4thシーズンって〝新しいことに挑戦していく〟というのを目標に、脚本・作詞・演出の三浦(香)さんと相談をして僕たちはずっとやってきました。でも全部が全部新しいことだけではなく、『テニミュ』4thシーズンで新たな風を吹かせると同時に、今まで歴代の先輩方が作り上げてきてくださったバトンを繋いでいくことも必要で。そういったものを作るということに携われたことが本当に心の底から嬉しいし、ありがたいことだなって思います。

持田:『テニミュ』はお芝居をする、歌を歌う、ダンスをする、そういったことが全てじゃないんだなって僕たちは気付かされました。こうやって家族ができる喜びみたいなものを、これからも繋いでいきたいよね。

大友:僕たちの青学せいがくって『テニミュ』4thシーズンとして新しいことにチャレンジしていったと思うんですけど、僕たちは全てのことがかっこいいと思っていたし、誇りを持ってやってきました。『テニミュ』4thシーズンのスタートを僕たちが担えて、すごく貴重な経験をさせてもらえたし、良かったなと思います。

富本:この代でしかできないこと、この代だからこそ歌えた歌詞もあったと思います。それこそ「青春チーム」とか。次の代にもその代特有の色をどんどん見つけていってほしいなって思います。

山田:言いたいことは同じなんですけど、いい意味で次の代には「僕たちを観ないでほしい」って思っています。もちろん魂は繋がれていくと思うんですけど、自分たちだけの青学せいがくを自分たちのやり方で作っていってほしい。僕たちはそれを観に行くのを楽しみにしていて。

一同:うん。

山田:「卒業してから観に行くのが楽しみだね」って、一つの夢みたいに話していて。だから伸び伸びと楽しくやってほしいな。

原:さっき海が言ったように『テニミュ』4thシーズンもどんどん新しいものを作っていかないといけないと思うし、次の世代が時代を変えないといけないと思うから、その挑戦の一歩として僕たちが踏み出せたことはすごく誇りですね。『テニミュ』ならではの雰囲気、『テニミュ』でしか感じられないものって絶対あると思っていて。それを次の世代も存分に感じてほしい。演じる人が変われば絶対に変わるし、この先もいい方にしか行かないなと思っています。それを楽しんでほしいな。

「ドリライ」を控えて、皆さんが好きな楽曲やフレーズを挙げるとすると?

大友:めちゃくちゃ難しいですね(笑)。

塩田:いい歌詞はいっぱいあるけど、僕は立海公演で歌った「過去を凌駕する」ですね。乾としては柳との過去を超えていくという意味で発している言葉だと思うんですけど、でもその中には〝ずっと昨日のままじゃ成長しない〟〝昨日を常に超えていく〟という意味も込められて「過去を凌駕する」というフレーズになっているんだろうなと思っていて。努力を絶やさないように、そのフレーズは自分自身の胸に刻んでおきたいなって思っています。

富本:いい歌だよね。

塩田:それと、不二の曲で「異次元ビッグウェーブ」のフレーズ好きだよ。

持田:うわぁ!

富本:あれは良かったよ!

持田:良すぎて泣いたもん。

富本:もっちーが舞台上でちょっと泣きそうだったね。びっくりした。

持田:試合中に涙腺危なかったのは多分その千秋楽の一回限りだ。

塩田:千秋楽ともなると色々リンクするしね。

富本:僕はあそこでもっちーが涙を流そうとしてくれたのを見て嬉しかったよ。

山田:あとは氷帝公演の海の歌も良かったよね。

一同:ああ!

富本:「終わらない夢」! いいよね〜!

持田:タカさんのソロなんですけど、喋らない樺地の心を歌うというニュアンスの歌詞もあって。

大友:樺地がキャラ的に喋らないので、その心情を歌う歌詞があって。僕も一番好きです。

塩田:あの作りは感動するよね。

持田:僕たちも立海公演でああなるって考えつかなったよね。

原:聖ルドルフ・山吹公演で僕が歌って。

富本:氷帝公演で僕が歌って。

原:「まさか、もしかしてこの流れ回収する?」って思ってたよね。そしたら立海公演で来て!

富本:「きたぁー!!」って。嬉しかったよ!

塩田:僕も台本で見た時「うわぁ〜!」って鳥肌立ったもん。

山田:(微笑みながら頷く)

持田:ついにこの二人(大石・菊丸)でダブルスが組める喜びに、キャストとしてもこの二人(原・富本)が一緒にこの歌を歌える喜びがめちゃくちゃリンクしてて。これ、三浦さんの粋な演出だよね。

原:「Two as one」、最初は〝やっと歌えた感〟がありすぎて、(富本と)あんまり目合わせられなかったよね。あとラケットもさ、不動峰公演でやった振付が入ってて「やったよね、これ!?」って。

富本:「青春ジャンクション」のやつだよね!

原:そういうのも相まって、さらに感動したね。

富本:すごかったよね!

これまでを振り返って、大きな変化を感じることはありますか?

富本:自分の話じゃないんですけど、主人公の越前リョーマを演じている今牧輝琉くんが、普段からちょっとふざけて「僕、座長ぞ!」って言うんですよ。最初はちょっと生意気で可愛いねって思ってたんですけど、立海公演の時に「本当に座長らしくなってきたな」と思ったんです。背中が大きくなったというか、役作りに対しての向き合い方が輝琉の中ですごく変わったと思うんです。あと多分、誰よりも稽古動画、本番動画を観ていて、復習を重ねてどんどん進化していくリョーマが公演を重ねるごとに見えてきていて、これって『テニミュ』に対して、リョーマに対しての〝好き〟が爆発してるんだろうなって思いましたね。明らかにすごく変わっていると思います。

大友:みんな変わった気がしますけどね。3年半前だと「この人はこういう人で、こういう立ち位置」というのがはっきりしてなかったんですけど、これだけ経つとキャラがはっきりしてきて、みんなそれぞれ自分のいるべき場所というものを理解してるなと思います。

持田:言葉には表せないけど、このみんなだから分かる担当があるよね。

山田:うんうん。そして、みんな役に〝寄って〟いったというのが一番の大きな変化ですね。最初は多分、みんな役とはかけ離れたところにいて。でもこの3年半でその距離が縮まっていって、今が一番近い状態だと思うんです。やっぱりこれだけ長くやっているからこそ、その距離って縮められるものだと思うんですけど、それが一番の変化かなと思います。

原:僕は「誰が変わった」というよりも、全員が同じくらい変わったと思います。いい意味でバラつきがあって性格や色がみんな違うので、青学せいがくが全員合わされば〝虹色〟みたいなイメージですね。何回も言うんですけど、やっぱりこのメンバーじゃないとできない。歴代でこんなに仲良いことってあるのかな?ってくらいですね。

持田:代対抗〝仲良い選手権〟したいです!

富本:僕たち強いよね!

塩田:負ける気はしない。

原:誰かが『テニミュ』のオーディションに行けなかったら、もうここから一人欠けてるってことですから、本当に運命でしかない。このメンバーで良かったって改めて思いますね。

塩田:キャストの僕たちも変わったけどさ、僕たちが初めて不動峰公演をやってからここまで変わったのって、それこそお客様の声出しが解禁されたのが大きいよね。

富本:あー!!

山田:確かにそうだね。

塩田:輝琉もずっと言ってるけど、最後の選手宣誓パートの時に、各選手の名前をお客様が叫んでくれるのが。

持田:すごかった! 解禁された直後は特にすごかったよね。

塩田:「ドーン!!」ってきて鳥肌がずっと収まらないんです。「次は青学せいがくからは僕が行く」って言った時の、お客さんの「ワーッ!!」っていう歓声が本当にすごく嬉しくて、いつも楽しみにしていました。あとは客降りも解禁されて、直接お客様に感謝を伝えられる機会が作れたのも嬉しかった。僕たちはコロナ禍からスタートしたからこそ、もしかしたら歴代の方たちよりもすごい感動を得られているのかもしれないですね。声出し・客降り解禁で改めて、いつも応援してくださるお客様への感謝の気持ちが倍増したのが大きな変化かなと思います。

ありがとうございます。締めの言葉として「ドリライ」を楽しみにしてくださっている皆さんへ向けてのメッセージを。

大友:ここで正式に僕たち青学せいがくは『テニミュ』4thシーズンから卒業という形になるので寂しいんですけど、今までの本公演でみんなで頑張って、いろんなものを届けてきたと思うので、もう僕たちは「ドリライ」は楽しむだけかなと。過去の対戦校の人たちとも絡めるし、一つのお祭りみたいなものになると思うので、最後は泣かないように頑張りたいと思います。皆さん楽しみに待っててくれたら嬉しいです。

富本:僕たちにとって『テニミュ』4thシーズンの集大成となる「ドリライ」なので、最後に成長した姿を皆さんに届けられるように全力で頑張ります。そして、僕たちも全力で楽しむので、お客様たちにも全力で楽しんでほしいなと。公演中は曲の間でも普通に声が出せるので、ぜひ皆さん楽しみにしていてください。

塩田:お客様もどういう演出になるのか、どんな歌が入ってくるのか、すごく楽しみにしてくれていると思うんですけど、僕たちキャスト自身も初めてのライブ形式で行うイベントです。ペンライトなどきっと色々用意してくださると思うんですけど、自分たちから見える景色がどんなものになるのかすごく楽しみです。お互いに楽しみの度合いは上限を超えていると思うので、1公演1公演全力で一緒に楽しみましょう。

持田:これまでの舞台もお客様込みで一緒に作るものだったと思いますが、「ドリライ」ではこれまで以上に一緒に作り上げていけたら。お客様と盛り上がって、はしゃいでいけたらいいなと思っています。

原:やっぱり終わるのは寂しいですね。だけど、始まりがあれば終わりが絶対あるので最後は「ドリライ」で良かったなと思います。61名のキャストが揃うのも、このメンバーでこういった公演を行うことも最初で最後。数少ない公演なので、叫び倒して、もう騒いで楽しんで、泣いても笑ってもいいと思うので、とりあえず僕たちと一緒に楽しみましょう。それが全てです。

山田:ここまでたくさんの学校と戦ってきたわけですが、この期間だけは学校の垣根を越えて、一緒に楽しんでいければいいなと思います。何より青学せいがくの集大成なので、お客様はその日そっと僕たちの背中を押してくれたら嬉しいなと思います。最後まで油断せずに行きますし、最後まで皆さんも油断せずに楽しんでもらえたら嬉しいです。

column

「ありがとう」や「ごめんね」など、面と向かって言いづらいことはありますか?

山田さんから富本さんへ

惣ちゃんとまだ知り合いたての時に、すぐスネるので結構厳しく「それはやめて」と言ったこと……、いや、別に「ごめんね」じゃないか(笑)。でも当時の惣ちゃんからしたら、ちょっと怖かったかなと思って。分かってくれたので良かったんですけど、強く言って、ごめんね。

原さんから大友さんへ

いつも青学せいがくの中ではあまり喋らないキャラクターでクールな感じなんですけど、でもいざという時、例えばダンスの振りを忘れてしまった時とかに海に話し掛けると、丁寧に教えてくれるところが好きです。

持田さんから原さんへ

原ちゃん。今では本当に、一緒にいると最高に落ち着きます。二人でご飯とか行くぐらいの仲になったしね。一緒にいることが多くて、意外と頼りにしてます。ありがとう。I love you(笑).

塩田さんから持田さんへ

難しいな……基本的には面と向かって言うことが多いから。でも「青学せいがくvs立海」公演の僕の試合の後、コート上に汗がすごく多くて「もっちーごめん」って思ってたこととかですかね(笑)。

富本さんから塩田さんへ

一期くんがいつも一人でボケたり、何かずっと一人で喋ってる時、乗らずに一人でずっと喋らせててごめんね。疲れてる時は、あまり拾えなかったんです。でも逆に「それでもいいか」って思える関係になれて良かったです(笑)。

大友さんから山田さんへ

部長として、みんなを引っ張ってくれてありがとう。そして「青学せいがくvs不動峰」公演の頃、僕が悪くて健登くんにめちゃくちゃ怒られたんですけど、その怒っている時の顔がすごく怖かったので、本人には言えないんですけど「怖すぎましたよ」って(笑)。普段はふわふわした感じなんですけど、あの時の愛のムチは怖かったです(笑)。

information

ミュージカル『テニスの王子様』4thシーズン Dream Live 2024 ~Memorial Match~

【日時】2024年5月25日(土)、5月26日(日)
【会場】兵庫・神戸ワールド記念ホール
【日時】5月31日(金)~6月2日(日)
【会場】東京・有明アリーナ

【原作】許斐 剛『テニスの王子様』(集英社 ジャンプ コミックス刊)
【構成・演出】三浦 香
【音楽】坂部 剛、Yu(vague)
【振付】遠山晶司(梅棒)、YOU


【出演】
青学せいがく
越前リョーマ 役:今牧輝琉
手塚国光 役:山田健登
大石秀一郎 役:原 貴和
不二周助 役:持田悠生
乾 貞治 役:塩田一期
菊丸英二 役:富本惣昭
河村 隆 役:大友 海
桃城 武 役:寶珠山 駿
海堂 薫 役:岩崎悠雅
堀尾聡史 役:りょうた
加藤勝郎 役:戸塚世那
水野カツオ 役:市川愛大

<不動峰>
橘 桔平 役:熊沢 学
神尾アキラ 役:毎熊宏介
伊武深司 役:土屋直武
石田 鉄 役:柊太朗
桜井雅也 役:深澤悠斗
内村京介 役:菊池颯人
森 辰徳 役:青海 伶

<聖ルドルフ>
赤澤𠮷朗 役:奥村等士
観月はじめ 役:三井淳平
柳沢慎也 役:久保侑大
木更津 淳 役:緑川青真
野村拓也 役:八重澤就土
不二裕太 役:石原月斗
金田一郎 役:二宮礼夢

<山吹>
南 健太郎 役:桑原 勝
千石清純 役:TAISEI
亜久津 仁 役:益永拓弥
東方雅美 役:灰塚宗史
新渡米稲吉 役:松原 凛
室町十次 役:寺島レオン
喜多一馬 役:内野楓斗
壇 太一 役:橋本悠希

<氷帝>
跡部景吾 役:高橋怜也
忍足侑士 役:草地稜之
宍戸 亮 役:広井雄士
向日岳人 役:小辻󠄁 庵
芥川慈郎 役:横山賀三
滝 萩之介 役:中田凌多
樺地崇弘 役:栗原 樹
鳳 長太郎 役:明石 陸
日吉 若 役:酒寄楓太

<緑山>
季楽靖幸 役:成瀬遙城

<六角>
葵 剣太郎 役:宮脇 優
佐伯虎次郎 役:松永有紘
黒羽春風 役:桐田伶音
天根ヒカル 役:栗原航大
木更津 亮 役:岸本舜生
首藤 聡 役:中嶋 健

<立海>
幸村精市 役:潮見洸太
真田弦一郎 役:速川大弥
柳 蓮二 役:梶山武雅
仁王雅治 役:蒼井嵐樹
柳生比呂士 役:中山清太郎
丸井ブン太 役:白金倫太郎
ジャッカル桑原 役:大村征弥
切原赤也 役:木村聖哉

井上 守 役:北代高士
オジイ 役:うじすけ
越前南次郎 役:中河内雅貴
※越前南次郎役 中河内雅貴は兵庫:5/26(日)12:00/17:00、東京:6/2(日)12:00/17:00に出演いたします。


【配信】
U-NEXT

www.tennimu.com/4th_dl2024
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テキスト:田代大樹
撮影:林 恵理子

©許斐 剛/集英社・テニミュ製作委員会

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