第49回菊田一夫演劇賞を受賞したことも記憶に新しい、俳優・三浦宏規。
バレエを原点に持つ彼が新たに挑むのは、身体表現の更なる高み。
多くの人々に愛される楽曲『ボレロ』の世界観の中で、東山義久をはじめとするダンサーたちと共に作り上げるステージ、ENTERTAINMENT DANCE PERFORMANCE「BOLERO -最終章-」が2024年7月18日(木)に開幕を迎える(7月25日(木)まで東京・有楽町よみうりホールにて。7月30日(火)、31日(水)に大阪・SkyシアターMBSにて)。
『Sparkle vol.57』では三浦に「踊りだけで勝負することになる」本作へのプレッシャーや期待感、楽しみにしているところなど存分に語ってもらった。その一部を「Sparkle web」で先出しする。
目覚ましい活躍を続ける三浦が語る近況や未来のことなど、インタビュー全貌はぜひ誌面でお読みいただきたい。
interview
「やっと立てなくなるまで踊りまくれる作品が巡ってきたと息を弾ませている」というコメントも拝見しましたが、三浦さんにとって〝踊る〟ことは原点。本作に挑戦されるにあたってはどんな思いが?
三浦:プレッシャーですよ。今までそんなに舞台で踊ってきたわけではないのですが、「三浦宏規は踊れる」と言われ続けてきて。確かにミュージカル『テニスの王子様』やミュージカル『刀剣乱舞』などでも踊ってましたが、がっつり踊った感覚と言える舞台はミュージカル『ナビレラ』(2024年)だと個人的には思っていて。自分の中では、〝踊れる〟という評判だけが先行している気がするんです。でもこの作品は踊りだけで勝負することになるので、「お前ほんとに踊れんの?」って試されているような、そんな感覚があります(笑)。
しかも今回は2013年にEntertainment Dance Performance Show『BOLERO』シリーズを立ち上げた東山義久さんとW主演としての共演です。
三浦:義さんには10年前の共演作からお世話になっていて。こうして素敵なご縁があって、ついに義さんの隣に並ぶことができます。10年前じゃ想像もつかないようなことですけど、本当に嬉しいです。
ビジュアル撮影の様子を収めた動画を拝見しましたが、お二人のセッションがもうすでに素敵でした。
三浦:ビジュアル撮影にも二人で案を出しながら色々と考えて臨みましたね。「絡み合う」と言うと誤解を招きそうですが、〝組む〟ようなダンスもきっとあると思うんです。まだ稽古前なので(※取材時)分かりませんが、きっとそんな風に義さんと表現できるシーンがあると思うので、それも嬉しい。やっぱり義さんのあの色気とダンス力に敵う人を見たことがないので。あの色気は出せないんだよなぁ〜。
ノンバーバル舞台で、東山さん、三浦宏規さん、蘭乃はなさん3人の物語をさまざまな踊りで表現されていくような構成になるのでしょうか?
三浦:一つ言えることは、言葉で語るような作品じゃないということ。観に来たお客様に何を感じ取ってもらえるか、それを皆さんに委ねるべき作品なんだと思います。
(モーリス・)ラヴェルのバレエ曲『ボレロ』なら、一人のダンサーが踊りだして、皆も一緒に踊って終わり、みたいな感じですよね。それをどう受け取るかは、受け手に委ねられているところがあると思うんですよ。だからこの「BOLERO -最終章-」もそんな作品になるんじゃないかな。何より、これだけたくさんいる素晴らしいダンサーたちがそれぞれどういう動きをするのか……想像もつかないですよね。
各ジャンルのプロダンサーが集ったすごい座組ですよね。
三浦:そう、メンツがすごいんですよ。バレエ、ヒップホップ、アクロバット、それぞれに特化したキャストたちが集まっていて。このスーパーダンサーたちがフルで肉体を使った時に生まれるものって、言葉で「これが魅力です」って語ることが野暮になるぐらいのものになると思うんです。
例えば、「ジョルジュ・ドン(バレエダンサー)の『ボレロ』のすごいところを言葉で語ってください」って言われても無理でしょ? それと同じなんですよ。「分かんないけど、気付いたら燃え尽きてました!」といった感想になっちゃうじゃないですか。だからこの作品も、そういった心で〝何か〟を感じられるものになったらいいなと思います。
楽しみな気持ちも大きいですか?
三浦:もちろん楽しみですよ! 皆さんのダンスがとにかく見たい。うちの事務所の後輩の(山野)光も出るしね。彼は今や舞台『千と千尋の神隠し』のカオナシ 役ですからね、すごいですよ。ダンスがほんとに上手くて、今回また近くで見られるのも嬉しい。
(長澤)風海さんにも昔から憧れていたので、共演の機会を頂けたことが嬉しくて! (早川)一矢は『キングダム』でもアンサンブルで出てくれていたり、MAOTOもミュージカル『ヘアスプレー』(2022年)に出ていたりと、過去の共演者も多くて。一矢は新体操をやっていたから、ありえないくらいの高さでバク宙とかするんですよ。きっと今回もやってくれるんじゃないですかね。
それに木村(咲哉)くんなんて、ミュージカル『ビリー・エリオット』の初代ビリー 役ですよね? そんな錚々たるダンサーが揃っているわけですから。すごく見応えがあると思います。
information
ENTERTAINMENT DANCE PERFORMANCE「BOLERO -最終章-」
【日程】2024年7月18日(木)〜7月25日(木)
【会場】東京・有楽町よみうりホール
【日程】7月30日(火)、7月31日(水)
【会場】大阪・SkyシアターMBS
【総合演出】植木 豪
【共同演出】中塚皓平
【企画・構成】栫 ヒロ
【音楽】la malinconica
【総合振付】大村俊介〔SHUN〕
【振付】原田 薫、森 優貴、長澤風海、木野村温子、中塚皓平、植木 豪
【出演】
東山義久、三浦宏規/
蘭乃はな/
穴沢裕介、木村咲哉、鈴木凌平、髙橋慈生、田村允宏、⾧澤風海、 中塚皓平、早川一矢、MAOTO、望月 凜、山﨑感音、山野 光
【チケット】一般発売中
イープラス
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三浦宏規 掲載
『Sparkle vol.57』2024.07.23発売
内容:ENTERTAINMENT DANCE PERFORMANCE「BOLERO -最終章-」
表紙・巻頭インタビュー+コラム&撮り下ろしグラビア
巻末綴じ込み付録:三浦宏規ツヤツヤ厚紙ピンナップ
三浦宏規 掲載
『Sparkle vol.46』発売中
内容:表紙・巻頭インタビュー+コラム&撮り下ろしグラビア
+巻末綴じ込み付録:三浦宏規ツヤツヤ厚紙ピンナップ
credit
テキスト:田中莉奈
撮影:松井伴実
スタイリング:小田優士
ヘアメイク:AKi
衣装協力=KoH T(03-6659-9506)、KING OF FOOLS DESIGNERS VINTAGE(@kingoffools_designers_vintage)