編集部が気になる新人俳優をピックアップする「Sparkle Up-and-Comer」。誌面と連動で多角的にその魅力に迫っていく企画に武本悠佑が登場!
発売中の『Sparkle vol.49』では丘山晴己との対談インタビューをお届けしたが、ここでは単独で仕事の話からプライベートまで、彼の素顔に迫る。
interview
武本さんは、子どもの頃から芸能活動に興味があったんですか?
武本:これは前にも話したことがあるんですけど、Kis-My-Ft2の玉森裕太くんに憧れて芸能活動を始めました。2.5次元舞台は元々姉が好きで、一緒に舞台『弱虫ペダル』を観劇したんです。その時に植田圭輔さんや、ちょうど今、ミュージカル『刀剣乱舞』 ~真剣乱舞祭2022~ でご一緒している(※取材時)鳥越裕貴さんたちのお芝居を観て、「自分もこういう舞台やりたいな」って思って、オーディションを受けるようになりました。そうしたら、今その憧れの先輩と一緒に出ているっていう! 本当に、人生何が起こるか分からないですね。
鳥越さんには、その話はしましたか?
武本:しました! 大好きで憧れていた役者さんなので、最初は緊張しすぎて全然話しかけられなくて。今は、舞台裏とかでもけっこう絡んでくださいます。鳥越さんは稽古段階からすごくストイックだし、自分で芝居をしっかり創り上げて提案してくる。本当にすごい方だなって尊敬しています。
先輩方からは色々な刺激が受けられますよね。俳優デビューとなったミュージカル『新テニスの王子様』The First Stage、そしてLive Musical「SHOW BY ROCK!!」 、ミュージカル『刀剣乱舞』 ~江水散花雪~、~真剣乱舞祭2022~ と、これまでの出演作はミュージカルだけに芝居・歌・ダンスとクリアしなきゃいけない要素も多いですよね。出演して感じた手応えや、逆に課題だと感じた部分は?
武本:僕は歌って踊ることが好きだけど、普段とは違って、自分の演じている役として歌って踊らなくてはいけない。それが難しいですね。例えば、“ピュアで真っすぐ”とか、“自分を大きく見せたい気持ちがある”とか、そういうキャラクターの個性の一つ一つを、どうやって歌とダンスで表現していけばいいのか。それは、初めてぶつかった壁でした。
今思えば『テニミュ』の時は俳優を始めたばかりで、そこまで考える余裕が無かったんです。もちろん白石蔵ノ介として歌って踊ることは意識していたけど、細かいところまでしっかりとは考えられなかったので。
『刀ミュ』では殺陣もありますよね。
武本:僕は殺陣をやるのが初めてだったんです。僕だけじゃなく『江水散花雪』から参加した新メンバーはみんな、稽古が始まった段階では右も左も分からない状態でした。でもその分、胸張って「頑張った」って言えるくらい稽古しました。最終的にはそれぞれの役に合った殺陣になったし、みんなの殺陣を見て「めちゃくちゃ上手くなったな」って感動しましたね。本当に良い経験になったと思うし、今はやっていて楽しいですよ。
ダンスでもフリーの部分は武闘派というか、やんちゃな感じの振付を殺陣から取り入れているんです。
『真剣乱舞祭2022』では回替わりのMCパートでラップにも挑戦していますよね。
武本:めちゃくちゃ緊張しました。やる前は胃が痛かったです、本当に……。『江水散花雪』メンバーはけっこう、“笑い”に厳しいんですよ。特に、大包平役の松島勇之介くんや、和泉守兼定役の有澤樟太郎くんが。『江水散花雪』の公演中も、二人にめちゃくちゃ勉強させてもらいましたね。
ラップは元々よく聴いていたんですけど、自分では初挑戦でした。何日も練習したんですけど、大阪公演の本番では途中で言葉が出なくなって。勇之介くんが面白く味つけしてくれたので、救われました。こういうときも面白くできる役者さんはすごいなって、そこでも勉強させていただきましたね。宮城公演でようやくリベンジできましたけど、緊張しすぎてラップに入る前のMCはグダグダでした。……いやぁ、反省です。
これだけ回替わり・会場替わりの内容がてんこもりのライブ公演だと、鍛えられますよね。
武本:それは日々、実感しています。それこそ鳥越さんとかは、MCでもアドリブでも会場を沸かすことができる。本当に勉強になりますね。
プライベートについても伺いたいのですが、ハマっている趣味はありますか?
武本:身体が露出する役を頂くことが多いし、鍛えるのは好きですね。元々ボルダリングを7年間やっていたので、特にオーディション前は役に合わせて、休みがあったらボルダリングジムに通って身体づくりをするようにしています。最近は忙しくて、全く行けてないけど……。
ボルダリング歴が長いんですね。
武本:高校に入って普通に部活をする気が起きなかった時、自宅から徒歩5分くらいの所にボルダリングをできるジムがあることを知ったんです。それで部活の代わりに始めたら、色々な大会に出るようになって。プロとしてお誘いいただいたこともあったけど、それはお断りして。でもその頃のおかげで今の身体ができあがったと思います。
ボルダリングは体幹が大切なスポーツで、指先も含めて身体全体を使うんです。ダンスの時、観てくださっている方に「指先まで神経使って表現してる」って言っていただけることがあって、それはボルダリングの経験が反映されているからでしょうね。これまでの経験は無駄になっていないって、ちょっと安心しています。
舞台でアクロバットにも挑戦することがありますけど、ボルダリングでは5mくらいのところからポンポン落ちるので、恐怖心も克服できるようになったような気がします。いつかワイヤーアクションにも挑戦したいんですよ。
舞台や映像で実現したら、素敵ですね。
武本:MC以外はなんでも挑戦したいですね。面白いことを言えないから、喋りだけは本当に苦手で(笑)。あと、ファスティングというか、食事を16時間空けることが流行ってるじゃないですか。公演中はキツすぎるのでやらないけど、公演と公演の合間にはよく挑戦しています。美容も含めて、自分磨きはしたいなと思っています。2.5次元舞台に出演するなら、キャラクターのイメージは絶対に壊したくないんですよ。もちろんお芝居などの表現は大事ですけど、お客様が最初に見るのは俳優がキャラクターの格好になったビジュアルじゃないですか。そこは大事にしたいですよね。
美容系のアイテムで、武本さんのお気に入りは何でしょう?
武本:新大久保とかで売られている、アロエのジェル。全身に使えるので、お風呂上りに全身に塗ってリンパマッサージをするんですよ。人によって肌に合う・合わないはあるでしょうけど、僕の場合はそれを使うようになってから全然肌荒れしなくなりました。
あとは、今話題のヤクルト1000。あれは本当に寝起きが変わります。流行りに乗った感じですけど(笑)、僕は噂とかブームになっているものを一度は試そうって思っているんですよ。まずチャレンジしてみて、自分に合う・合わないを判断したいので。
ありがとうございます。役者のお話に戻りまして、今後挑戦してみたい役柄や作品は?
武本:前にもどこかで話したかもしれないけど、猟奇的な、サイコパスを演じてみたくて。あまりプラスな印象じゃなかったら申し訳ないけど、僕としてはそういう、観ている側に鳥肌を立たせるような役が、俳優としての力量を一番求められると思うし、挑戦してみたいですね。
そうなると技術的に求められるものも多そうですけど、自分のポテンシャルを上げるために実行しようと思っていることはありますか?
武本:現場で先輩方から受ける影響によって得るものが大きいので、僕は色々なお仕事をたくさん経験していくことに意味があると思っています。NG無しに、お話を頂いた作品・役はなんでも挑戦したいですね。
では、武本さんを応援してくださる方にはどういう部分に注目してほしいですか?
武本:自分がピックアップされてない時や、舞台からはける瞬間など、例えお客さんの目につかないところでも、舞台に出ている時はそのキャラクターで居続けることが大切だと思っています。今出演している『真剣乱舞祭2022』でも、ステージに出ている間だけでなく、ステージへの移動で会場の裏を走っている間も、どんな瞬間もキャラクターで居続ける努力をしていますし、そういう部分を見てもらえたら嬉しいですね。
information
舞台「パタリロ!」~ファントム~
【日程】2022年9月1日(木)~9月11日(日)
【会場】東京・天王洲 銀河劇場
【日程】9月17日(土)~9月19日(月・祝)
【会場】大阪・サンケイホールブリーゼ
【原作】魔夜峰央「パタリロ!」(白泉社刊)
【脚本】池田テツヒロ
【演出】小林顕作
【出演】
パタリロ 役:加藤 諒
バンコラン 役:宇野結也
マライヒ 役:後藤 大
ザカーリ 役:佐藤永典
ミスターフー 役:井阪郁巳
タマネギ部隊 役:原嶋元久、佐川大樹、田村升吾、武本悠佑
魔夜メンズ:小沢道成、愛太、笹尾ヒロト
歌姫 役:中村 中
ヒューイット 役:丘山晴己
www.nelke.co.jp/stage/patalliro2022
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武本悠佑掲載
『Sparkle vol.49』発売中
内容:【丘山晴己×武本悠佑(舞台「パタリロ!」~ファントム~)】
本文7ページ(対談+コラム&撮り下ろしグラビア)
+巻末綴じ込み付録:丘山晴己×武本悠佑ツヤツヤ厚紙2shotピンナップ
credit
テキスト:金井まゆみ
撮影:松井伴実
スタイリング:MASAYA
ヘアメイク:久慈真史
衣装協力=Tシャツ:AIVER(Sian PR 03-6662-5525)
シャツ:Critical Slide(JAMGLE JAM INC. 03-6452-5282)
パンツ、ハット:DRESS HIPPY(NO name! 078-333-1341)
サングラス:YUICHI TOYAMA(Eye’s press 03-6884-0123)
その他スタイリスト私物