【土屋直武】脳内クラッシュ演劇「DRAMAtical Murder」フラッシュバック【グラビア&インタビュー①】

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2019年、衝撃の舞台化を果たした「DRAMAtical Murder」が3年半の時を経て、脳内クラッシュ演劇「DRAMAtical Murder」フラッシュバック として再演!
主人公・蒼葉あおばに扮するのは本作が舞台初主演となる土屋直武。
日々作品にまっすぐ向き合う土屋のソロインタビューをお届けする。

さらにSparkle webでは、本作をこよなく愛する演出家・中屋敷法仁のソロインタビューと、土屋・中屋敷による特別対談、そして稽古場をお借りして敢行した貴重な撮り下ろしグラビアを、計3本立てで一挙掲載!

つちや・なおたけ
1999年12月22日生まれ、千葉県出身。2021年、ミュージカル『テニスの王子様』4thシーズン(伊武深司 役)でデビュー。最近の主な出演作に、舞台『アオアシ』(黒田勘平 役)、『Paradox Live on Stage vol.2』(矢戸乃上 珂波汰 役)など。ダンス&ボーカルグループ「AVEST」のメンバーとしても活動中。Twitter

interview

土屋さんは本作で急遽、主演に初抜擢ばってき。俳優人生における初主演というのは大きな経験の一つになると思いますが、今稽古しながら感じている気持ちを教えてください。

土屋:最初はやはり不安が大きかったです。主演ということもそうですが、顔合わせの時に頂いた台本の量と、その台本を占める自分のセリフの多さにも不安になりました。今まで自分が演じてきたキャラクターは割とクールで寡黙な役どころが多くて、蒼葉のように明るくて感情が表に出ているようなキャラクターを演じるということも初めてでした。
ただ再演ということもあって、初演を経験されているキャストの皆さんが支えてくださって。アンサンブルチームの皆さんも、僕が別のお仕事が重なって稽古に出られなかった時は「昨日はこういうことをやりました」と率先してサポートしてくださいました。
自分の中にある不安というのは、本番を迎えて千秋楽を走り切るまではずっと消えないと思うんですけど、そんな不安を超える“安心感”と“楽しさ”が日を追うごとに増えている感覚があります。

おっしゃったように、本作は共通部分の台本+6ルート分の分岐台本があると思うのですが、まずお稽古にはどういうところから入っていきましたか?

土屋:僕はまだ役者の経験が浅いので、一つのやり方しかやったことがなかったんです。今まで台本を覚える時や役作りする時は実際に動いてみて、ミザンス(立ち位置)をつけて“ここから出てここで捌ける”とか、“このタイミングでこういうことをする”という動きをまず頭と身体に入れてから始めていたんですよ。そうすると自然とセリフも出てくるという形だったので、今回もそういうやり方で挑もうと思ったら、もう全然台本が手放せなくて(笑)。「あ、これはヤバい、マズい」と思いました。
そこから、限られた時間の中で原作のゲームを振り返ったりアニメを観たりしながら、役作りにおいて重要になっているポイントを中心に、身体に馴染ませていきました。

それを6ルート分、かなりヘビーでしたよね。

土屋:確かに6ルート分と聞くと結構ヘビーな感じがしますけど、ある意味“1話完結のストーリーを6話観る”って考えてみたらすごく気持ちが楽になって(笑)。
ルートごとに違うストーリーに関しては、その瞬間のキャラクター同士の関係値を確認しながら、「蒼葉はこの時はどういう感情で喋るんだろう」っていう見方をしてきました。

分岐するストーリーを描く本作の稽古ならではの、楽しさや難しさをどんなところに感じましたか?

土屋:最初こそセリフの多さで何も考える暇が無かったんですけど(笑)、通しなどをやる中で一回流れを掴んだら、だんだんとそれぞれのキャラクターと蒼葉の関係値が見えてきました。そういうのが一つ一つ分かってくる瞬間がすごく楽しいなと。
もちろん、エンディング自体が変わるので、一つの作品としてこのストーリー性の面白さも感じています。

初共演の役者さんばかりだと思いますが、特にお世話になった方や仲良くなった方は?

土屋:皆さん大先輩で……頼らせていただいています。休憩時間があったら「もう少しこういう感じでやっていこう」とか誰からともなく話してくださるんです。
(蓮/セイ 役の山﨑)晶吾さんはずっと蒼葉の相棒として稽古場にいてくださるので、役の関係性を兼ねたお話もしてくださったりして。さらに晶吾さんのシーンではないところでも、「ここのセリフはここが伏線だから、今の言い方だと弱まっちゃうと思う。もうちょっとこのセリフを立てた方がいいよ」と、僕がお芝居しているところをずっと見ていてアドバイスをくださったんです。本当の相棒のように接していただいてとても嬉しかったですね。

とても素敵な関係性が築けているんですね。

土屋:本当にありがたいです。そしてそういった真面目な話もしつつ、緊張したり手一杯な僕のことを察してくださって持ち前の関西弁で面白おかしくしてくれたりもして(笑)。
僕が「どうしたんだ? 蓮」って犬型の蓮を抱えるシーンを通した時、蓮の耳から頭にかけての毛が全部逆立ってモヒカンみたいになっていたことがあったんです! これも晶吾さんが仕込んでいたんですけど……(笑)。そのおかげもあって、緊張していたけどめちゃめちゃ和みました。本番でもし仕掛けられても、笑わないようにしないと……!

演劇ならではの日替わりの楽しさを味わっていますね(笑)。ルートの分岐もそうですが、同じシーンでも俳優同士のやりとりが日々変化していくのは演劇ならではだと思うのですが、お稽古中に演劇の楽しさを感じることは?

土屋:舞台は何公演も続くので、毎日同じ内容をやっていても誰かの言い回しが少しでも違ったら、それを受ける相手の芝居も変わっていくことは大前提となる楽しさだと思います。加えて今回はルートによって結末が違うわけですが、そこにも演劇だからこそできることがたくさんあると思っています。僕が演じる蒼葉が軸となっていろんなキャラクターたちと関わっていくお話の中で、相手によって蒼葉の見え方も変わってくるんじゃないかなと思います。
例えば紅雀こうじゃくだったら幼馴染としていつも熱く話しかけてくれるし、ノイズはちょっと年下でツンデレ感があって生意気で……このキャラにはこうやって蒼葉が話すんだなって、自分自身の芝居もその都度変わっていくのですごく楽しいんです。毎稽古やり取りも変化していくので楽しいですし、改めて「演技してるなぁ」って実感できる充実した時間を過ごさせていただいています!

information

脳内クラッシュ演劇「DRAMAtical Murder」フラッシュバック

【日程】2023年4月28日(金)~5月7日(日)
【会場】東京・品川プリンスホテル ステラボール

【原作】ニトロキラル
【演出】中屋敷法仁
【脚本】内田裕基

【出演】
蒼葉 役:土屋直武/

紅雀 役:小波津亜廉
ノイズ 役:富園力也
ミンク 役:八巻貴紀
クリア 役:山縣悠己/

ウイルス 役:富永勇也
トリップ 役:磯野 大
ミズキ 役:岩城直弥
悪島 役:牧田哲也/

蓮/セイ 役:山﨑晶吾

大石 樹、岡村 樹、神田初音ファレル、山中啓伍

【チケット】
チケットぴあ

【配信】
5月4日(木・祝)18:00公演(ミンク)
5月5日(金・祝)13:00公演(クリア)
5月6日(土)13:00公演(ウイルス&トリップ)
5月6日(土)18:00公演(紅雀)
5月7日(日)13:00公演(ノイズ)
5月7日(日)18:00公演(蓮)

詳細:DMM TV

www.nelke.co.jp/stage/dmmd_stage2023
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蒼葉 役:永田聖一朗、蓮/セイ 役:山﨑晶吾 掲載
『Sparkle vol.52』発売中

※永田聖一朗さんは体調不良のため、やむを得ず降板することとなりました

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内容:W表紙+本文15ページ(対談インタビュー+コラム&撮り下ろしグラビア)
+巻末綴じ込み付録:永田聖一朗・山﨑晶吾ツヤツヤ厚紙ソロピンナップ

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テキスト:田中莉奈
写真:田代大樹
ヘアメイク:小竹珠代

©2012 NITRO ORIGIN
©脳内クラッシュ演劇「DRAMAtical Murder」製作委員会

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